OB・OG訪問で得られるメリット

就職活動をする上で、是非行ってほしいのがOB・OG訪問です。学部やゼミ、サークルの先輩、または同じ大学出身の先輩が働いている企業を訪ね、仕事や業務など生の話を聞ける絶好のチャンスです。企業全体のイメージをよりブレークダウンして「実際はどんな仕事をしているのか」「残業はどの程度か」「やりがい」「人間関係」など具体的に聞く事で、自分が仮にその企業に入社したら、数年後、どのように仕事をしているのかイメージすることができます。また、人事担当者からは聞けない裏話なども先輩社員から知れるかもしれません。是非積極的にOB・OG訪問を行ってより深く企業を知る機会を作りましょう。

OB・OG訪問とは?

冒頭で記載したとおり、同じ大学、ゼミ、サークルの先輩が就職した企業に訪問し実際の業務や会社の話を伺うことです。現代では、インターネットやSNSで様々な情報を収集することができますが、拡散されている情報が「正しい」とは限りません。OB・OG訪問を行い、実際に働いている先輩の生の声を聞くことではじめて「正しい業界研究、企業研究」を行うことが可能となるといえるでしょう。

OB・OG訪問先をどのように見つけるか

学校のキャリアセンターや就職課、または就職指導教諭やゼミの教授に聞いてみるという方法が一般的なようです。その他にも、友人や知人親戚や家族などから情報を得て、自身が志望する業界に先輩がいるかどうか調査することも多いとのこと。

他にも、リクナビやマイナビなどの就職媒体サイトから卒業生が在籍しているか確認することもできます。卒業生がいる企業ではあるが、直接的な知り合がいない場合OB・OG訪問が可能かどうかは、企業の人事部や採用担当者または就職課に「OB・OG訪問希望」の旨を伝え、どのようなフローで訪問したら良いのか確認してみましょう。

OB・OG訪問のマナーと注意点

まず初めに「OB・OG」であっても現在はその企業に勤める企業人であることを忘れてはいけません。サークルやゼミの先輩で親しかった仲であっても、業務上の都合がつかなければ訪問を断わられることもあるでしょう。どのような状況になったとしても感謝の気持ちや御礼の言葉を忘れないよう心掛けてください。また、電話やメールで連絡する場合もルールとマナーを守って連絡しましょう。電話連絡をする場合は、学校名学部名学科名、氏名を名乗り「OB・OG訪問を希望している旨」を簡潔に伝えます。その際は丁寧な対応を心がけてください。

メールでOB・OG訪問を希望する場合も同様です。件名に「OB・OG訪問希望 学校名学部学科 氏名」などを明確に記載し、メールのルールやマナーを忘れないようにしてください。具体的な事例は様々なサイトに掲載されていまが、わかりやすい事例を記載したサイトを掲載しておきます。

出典:マイナビ 恥をかかないための就活マナー
https://job.mynavi.jp/conts/2018/manner/vol02/02.html

実際にOB・OG訪問をしてみよう

それでは実際に、OB・OGを訪問する時どのような点に注意して訪問したらよいのでしょうか。「緊張して頭が真っ白になって聞きたいことがきけなかった・・・」「業務が忙しいので30分限定だったため、本当に知りたい質問内容まで辿り着かなかった」などという、もったいない事態にならないよう充分な準備をしてOB・OG訪問に臨みましょう。

聞くべきことを予め準備しておくこと

まずは、質問したいことの優先順位をつけ質問事項を準備しておきましょう。アレもコレも質問しようとあまり欲張りすぎると、時間が足りなくなるので注意してください。また「いまの仕事ってどうですか?」などの抽象的な質問もNGです。本当に知りたい質問事項をいくつか準備しメモしておくことを忘れないでください。さらに予め質問事項を準備して、メールしておくのも手です。ワードやエクセルに質問事項をまとめて事前に送付しておくと、当日先輩社員も回答がしやすく時間の短縮にも繋がります。もし、時間が余れば「そうそう、実はうちの会社ってね…」など、先輩からもっと有益な情報が得られるかもしれません。

服装やマナーには注意

OB・OG訪問は「会社の会議室で行うもの」「飲食店などで待ち合わせるもの」など様々です。服装もTPOに併せて検討したほうがよいでしょう。企業の会議室に訪問する場合はどのような服装で訪問したらよいのか事前に確認しておくとベストです。カジュアルな服装でOK、スーツ着用必須などその企業によって違うことも多々ありますので、臨機応変に対応してください。

また、会社が上場している場合などは外部に話してOKな情報とNGな情報があります。あなたが聞きたいことが、会社的に口外してはまずい場合があるかもしれません。質問事項に回答しにくそうな場合などは、必要以上の質問は避け別の質問に切り替えるなどして場の空気を察することも重要です。

OB・OG訪問後には必ず御礼を

OB・OG訪問後はお礼のメールまたは手紙をできるだけ早く送りましょう。「貴重な時間を割いてくれたお礼」「自分にとって与えられた情報がどのように役立ったのか」「先輩からの話を聞いてこれからどのように就職活動を行っていこうと思ったのか」など具体的な自分の方向性を先輩に伝えることも忘れないでください。さらに、飲食店にて何かご馳走してもらった場合などはそのお礼も忘れないようにしましょう。

礼に始まり礼に終わる・相手への敬意を忘れないことは、出来るビジネスパーソンの第一歩です。

OB・OG訪問の活かし方

OB・OG訪問の本来の目的は「将来自分が理想とするキャリアを歩んでいくことができるかどうか」を見定めることに尽きます。例えばIT業界といっても、自社のパッケージ製品の開発を行っている企業なのか、お客様企業から開発の依頼を受け開発を行っているのかで、将来歩んでいくキャリアが全くことなります。どちらが良いのか、悪いのかというのは「自分がどんなビジネスパーソンになっていたいのか」で変わってきます。ITなどの業界にかぎらず、もっとぼんやりと「自分は将来こういう社会人になりたい」というイメージがどんな業界なら実現できるのか、OB・OG訪問を通して見極めることが可能です。

例えば面接の場で「自分はこういった商品企画(開発)がしてみたいと思っているのですが、御社では可能ですか?」と聞くよりも、事前にOB・OG訪問で情報を得ておけば余計な手間が省けるかもしれません。面接でも「御社ではこのような商品企画(開発)ができると伺っております。自分も入社後は是非その開発に携わってみたいと考えています。」などと、自己PRすることも可能ですよね。

まとめ

OB・OGを訪問することで様々なメリットがあることがこの記事でお分かりいただけたのではないでしょうか。企業の会社説明会や選考を受ける前に、業界研究・企業研究のひとつとしてOB・OG訪問を行うことで、より企業理解が深まり自分の将来のイメージがしやすくなります。このひと手間をかけるかかけないかで、あなたの就職活動の方向性が大きく変わる可能性もありますので、是非積極的OB・OG訪問を行い様々な社会人の先輩から話を聞いてみましょう。

また、アレンジしてくれた人事担当者や実際に話を伺った先輩に対する感謝の気持ちや御礼は絶対に忘れないでください。もしあなたがOB・OG訪問で良い情報が得られたとしても、あなたのマナー良し悪しで同じ学校の後輩学生の印象を左右することがあるかもしれません。訪問を行う際は「学校の代表として」という気持ちで臨むことです。