設計部門について

まず初めに、エム・エフ・ヴィの設計は弊社の中でどのような役割、仕事をしているかについて説明致します。
弊社の設計とは、お客様である化粧品メーカーのデザイナーのイメージを元に、決定した仕様の図面を作成し、量産化へ導いていくことが、設計の仕事です。

次に設計部門の具体的な業務内容について説明致しますが、その前に設計の業務を行う上で特に重要な金型について説明したいと思います。
金型とは大まかに言うと、設計した仕様の製品形状を形成する為の鋼鉄製の型と言うのですが、ピンとこない方もいらっしゃると思うので、スライド右の写真のたい焼き機をイメージして頂ければイメージしやすいと思います。

このたい焼き機の生地やあんこが弊社の金型で言う、プラスチック樹脂で、これを溶かして流し込んで冷やされると成形品ができ、製品になっていきます。

次に設計の業務内容についてご説明致します。

スライド左上の製品設計、図面作製ですが、これはお客様の化粧品メーカーのデザイナーの仕様や、デザイン図など、それを元にデザイナーの要望するデザインを量産化を想定したような図面を描いていくところです。

図面を作製した後に、先程の金型を作って、その次の段階に試作の立ち会いとなります。この試作の立ち会いでは、実際に現場に赴いて金型の動作や、試作品に大きな問題がないか確認しています。この時に試作をしてもらう担当者の方がいますので、その方と金型の不具合を確認し、より良いものを作っていく為に話し合いを行います。

次に試作の立ち会いで出来上がった試作品の評価を行います。外観に目立った傷はないか、不具合はないかについて確認します。寸法確認ですが、この写真にあるように、ノギスという測定器具を使って実際に図面と相違のないものができているかというところを確認しています。

もうひとつ機能試験とあるのですが、具体的にお話しますと、ある一定の高さから落として割れないか確認する落下試験や耐久試験などがあります。この機能試験は、製品の仕様によって異なりますが、だいたい10項目程度行っています。

次に金型修正検討です。これは先程の試作品の評価と、試作担当者と打合せた内容を元に、金型をどのように直したらお客様の求めるスペック、仕様を満たすかどうか、より良くしていく為の検討を行います。
この修正が終わったらまた試作の立ち会い、評価を行って、また検討するサイクルを複数回繰り返して、より良い製品を作っています。

Q&Aとして苦労したことは、製品です。

設計した際、お客様から高さが1ミリ違いで図面を描いてほしいと言われ、1ミリで何が違うんだと正直思った時もありました。1ミリ違うことによって、形状がガラッと変わってしまい、他の機能面などに影響が出るので、そういう面を含めてデザイナーさんとお話しして、最終的な方向性を決めました。
初めてのことだったので、お客様とのやり取りがうまく進まないことがあり苦労致しました。

次に嬉しかったことは、私が担当した製品が発売される時に、百貨店やドラッグストアに行き、販売されている製品を見た時です。特に苦労して立ち上げた製品に関しては苦労して良かった、やりとげて良かったといった感慨深い気持ちになります。

設計にはどのようなスキルが必要か、設計では金型や図面を描くスキルや、必要なスキルはたくさんありますが、この点に関して実際に入社頂いてから研修やOJTで教えていくので問題ないと思っております。
私が考える必要な能力というのは、課題解決能力が挙げられます。

課題解決能力とは、設計の仕事自体うまくいかないことが多くあるので、そういうことに対して意欲的に改善する気持ちや、行動ができる方、また経験をしている方が設計には向いているのではないかと思います。

最後に、弊社の設計とは毎回がチャレンジの連続です。お客様が希望するデザインを活かしつつ、品質の基準や技術的なハードルをクリアした上でいかに量産を実現するか、このような部分に頭を悩ませることが多いのですが、それが同時にこの仕事の楽しさでもあります。

スライドの製品ですが、この左と右の製品は私が担当した製品で、左の商品名は「ライスフォース」という化粧品です。

この製品を私が担当し、お客様から大きいサイズのハーフサイズをと依頼があり設計致しました。デザインの形が難しい時にどう交渉していくか、いかに交渉していくかなどが設計の楽しさであり、やりがいでもあります。
設計という仕事の楽しさや難しさを、少しでも感じて頂けたら幸いです。