加飾部門について
まず、加飾という言葉を聞かれた方は少ないと思います。私自身も会社に入社してから、初めて加飾という言葉を聞きました。弊社の言う加飾とは、装飾を加える、つまり樹脂成形品に装飾を施し付加価値を生む仕事のことを加飾と呼んでいます。
それでは加飾の加工例を説明致します。まず印刷、こちらは加飾技術で言う一番メインの仕事です。
インキを使用して成形品に文字を印刷します。続いて、ホットスタンプです。こちらは成形品に箔をプレスして貼り付けます。箔(薄いフィルムのようなものです)には金色や銀色がありそれらを貼り付けますが、ホットスタンプした成形品というものにはすごく高級感が生まれます。箔巻きは、成形品に箔を巻く技術です。
それでは設備について、今回は代表的な2つの設備を紹介致します。
まず左の画像は印刷機といって、製品に印刷をする為の機械です。印刷機に印刷版を付けて、その上にインキを入れている状態です。画像の下のほうにフットペダルがあり、それを踏むと印刷機が動いて成形品に印刷するようになっています。
右の画像がホットスタンプ機です。上のパネルで温度などを調整し、加熱した刻印(ハンコのようなものです)を押し当てる機会です。刻印と成形品の間に箔を挟み、それが成形品に密着することで、金や銀の模様が表現されます。
続いて出荷までの流れを説明致します。
まずは加工する成形品を製造致します。この加工した成形品に加飾を行います。加飾とは技法が色々あり、画像上では印刷を施しているところです。
最後に、この加飾した製品を検品梱包し、出荷します。加飾というのは最終工程ですので、成形品や加飾に不良がないかしっかりと見て梱包し、出荷致します。
続いて、加飾技術員の一日の流れを説明します。
9時に型替えと呼ばれる機械の調整を行います。型替えとは、生産する製品に対して対応する機械があるので、朝方に機械の調整を行います。
11時頃、当日生産されているラインの製品を確認して、不良品が混ざっていないかなど細かく確認致します。専用の検品員の方もいらっしゃいますが、二重三重にチェックする意味も込めて技術員も確認しています。
15時頃調整を行います。動かし続けると不調になる機械もあるので、元の状態に戻るように細かく調整を行います。
最後に事務を行います。一日の終わりに日報やチェックシートの確認、問題なければ業務を終了します。事務をしっかりしておかないと、後々不良が出た際に追跡できないので気を付けて行います。
加飾加工の不良例を紹介致します。
代表的な不良例はこの2点です。印刷のかすれ、箔欠け。印刷のかすれは原因が多岐に渡るのですが、こちらは経験を積んでいけば何が原因かわかるようになります。
箔欠けに関しては、例えばホットスタンプの温度が低いことや、刻印がしっかり当たっていないことなどが原因です。このような不良品の発生を防ぐことが、加飾技術員の命題のひとつとなっています。
それでは、苦労したことをお話し致します。
「SK-Ⅱ」という製品に印刷をした時の話です。この製品ですが、文字がきれいに出るまで11回程調整を繰り返した記憶があります。
何が難しいかと言うと、文字を出すこと自体は簡単なのですが、「SK-Ⅱ」と描かれたロゴの赤色を出すのが難しかったのです。
赤1色なので簡単だと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、赤色ひとつ取っても薄い赤色、濃い赤色、ピンクに近い赤色があり、「SK-Ⅱ」のロゴに対してお客様と相談した時の赤色が出ないと、それは全て不良品になってしまいます。その時の工程を記録して、次回の生産時は大幅に調整時間を減らしています。
お客様から指定された赤色を出す為には、どのような溶剤を足せば良いのか、どのようにインキを入れれば良いのか、細かく記録しました。
加飾とは行ったことは常に細かく記録し、次回に繋げることができるかという職種です。
続いて、嬉しかったことです。
入社して約2カ月の頃、一人で先程の印刷の型替えを行うように言われました。ところが1時間経っても2時間経っても上手くいかず、焦ってしまい印刷版を破いてしまいました。印刷版を破くと印刷版からインキが出てきて、大事な機械にもインキがかかってしまい大惨事になってしまう一歩手前でしたが、先輩上司が助けに入って事なきを得ました。
それから約1年後、全く同じ製品の型替えをするように言われて、とても不安でしたが、いざやってみると何の問題もなく型替えが上手くでき、1年間で簡単に型替えができるようになったのだと、成長を実感した瞬間でした。
最後に、加飾において高品質な製品を提供するための3つの要素が、機械、人、技術です。機械を大事に扱い、人、作業員と技術員がお互いにコミュニケーションを取りながら信頼を得る、こういう3つの要素がなければ高品質な製品は提供できません。
技術員の仕事は主に機械の調整ですが、より良い製品を提供する為にはコミュニケーションや機械を大事にすることが必要になります。
以上で加飾の説明を終わります。
エム・エフ・ヴィ株式会社 会社概要
会社名 | エム・エフ・ヴィ株式会社 |
業種 | 化学工業 |
本社所在地 | 大阪府 |
業務内容 | ◇プラスチック容器の製造・販売 化粧品容器や医薬部外品容器の企画・開発から製造まで一貫生産。「イオンプレーティング真空蒸着」と呼ばれる表面処理の技術(今はわからなくても大丈夫です)には定評があり、大手の化粧品容器製造の実績が多数! 1.プラスチック成形 ・インジェクション成形、インジェクションブロー成形、ダイレクトブロー成形、インサート成形、混色成形 etc 2.各種二次加工 ・イオンプレーティング蒸着による表面処理、各種塗装(UV塗装 etc) ・ホットスタンプ、スクリーン印刷、パッド印刷、転写、超音波溶着、ホットメルト接着 etc |
設立 | 1943年4月 |
資本金 | 3000万円 |
代表者 | 代表取締役社長 徳原全浩 |
業績 | 平成29年4月 32億円 平成30年4月 33億円 平成31年4月 44億円 |
連絡先 | エム・エフ・ヴィ株式会社 大阪府東大阪市柏田本町15-8 TEL 06-6728-6080/新卒採用チーム |
平均年齢/平均勤続年数/平均給与 | 平均年齢 39.0歳(2019年12月23日時点)/平均勤続年数 12.0年(2020年1月8日時点) |
エム・エフ・ヴィ株式会社 採用情報
募集職種 | 総合職(生産技術・開発・設計・加飾) |
仕事内容 | 【総合職】 ◇生産技術 ◇開発 ◇設計 ◇加飾技術 【開発】 化粧品容器で活用できる新しい機構や技術の考案。 【生産技術】 化粧品プラスチック容器の生産工程の改善、設備見直し等生産技術業務。 【設計】 メーカーからのデザインを基にした化粧品容器の設計・製図。 【加飾技術】 化粧品容器の二次加工(印刷・箱巻きなど)に使用する機械の調整・保守。 |
勤務地 | 大阪府 |
勤務時間 | 8:30~17:15(実働8h) ※残業手当は1分単位まで全額支給。 |
給与 | ◇大学卒・大学院修了/月給20万円 ◇専門・短大・高専卒/月給19万円 |
諸手当 | 交通費支給(全額支給) 家族手当(社内規定あり) 残業手当(全額支給) |
賞与 | あり(年2回 ※7月・12月) |
昇給 | あり(年1回 ※5月) |
社会保険 | 健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険 |
福利厚生 | ◇退職金制度(勤続3年以上) ◇永年勤続表彰(勤続5年目・10年目・15年目...以降5年ごと)※奨励金もあります。 ◇団体生命保険 ◇社員持株会 ◇人間ドック費用補助(希望者のみ・35歳以上、従業員は5000円負担) ◇産休・育休制度 ◇給食費補助 ◇制服貸与 ◇研修あり ・社会人マナー講習 ・プラスチック講習 ・各部署研修 |
休日休暇 | ★年間休日124日★ ◇完全週休2日制(土日)※祝日は会社カレンダーによる ◇有給休暇 ◇慶弔休暇 ◇アニバーサリー休暇(お祝いとして商品券も支給) |
試用期間 | あり ※3ヶ月(条件変動なし) |
採用人数 | 1~5名 |
初年度月収例 | 月20万円程度(月給制) |
求める人物像 | 【すべての方へ】 何事にも「挑戦したい」という前向きな気持ちがある。 その気持ちを大いに歓迎します! 今まで、前例がないことにも積極的に「挑戦」し、形にしてきたことがたくさんあります。 その度に、部署や上下関係を超えて、皆で知恵を出し合う。 これって出来そうでなかなかできないことだと思いませんか? ここが当社の強みです。 失敗しても大丈夫! 失敗の先に学びがあり、また挑戦し、より良くなっていく。 だからこそ、みなさんが知っている化粧品の容器を開発できるのです。 果敢に、貪欲に、そして一緒に、挑戦して頂ける方を歓迎します! 【機電系学生の皆さんへ】 化粧品の容器には、高度な機構技術がたくさんあります。 片手で簡単にカチっとフタを閉められるような機構や、少し触っただけでフタが上に上がる機構など様々。 女性だけでなく、男性もわくわくするような商品をたくさん製造しています。 そんな有名な化粧品の容器を製造する生産工程の改善や、機械や装置の設計・開発・カスタマイズなどが皆さんの仕事です。 2013年に、まだ30代の若い社長に代が替わりました。 「これからのエム・エフ・ヴィ」は、「これからの若い世代」で、一緒に作っていきたいと考えているため、様々なことをお任せします。 若いうちからどんどん、色々なことに挑戦して頂けますよ。 実際に、入社して間もない20代のうちに、新たな視点と、社員のヒアリングをもとに製造機械を設計・製造し、 生産効率を著しく上げることに成功した社員もいます。 この事例も、まず本人が主体的に「やってみたい!」と手を挙げてくれたから。 そして、「できるとおもしろそう、やってみよう!」とチャンスを与え、皆で全力でサポートしたから。 失敗を恐れずに、新しいことにたくさんチャレンジしたい! 若いうちから、有名な商品の容器製造に関わりたい! という方を、心よりお待ちしております! |
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