【最新・2020年卒版】就職活動ざっくりスケジュールと必要な準備を解説!

日本経済団体連合会(以下、経団連)が今年発表した「就活ルールの廃止」で注目された就活スケジュール。2020年卒の就活のスケジュールについては、現行通りのルールで行うことが決まりました。 とはいえ、現行の就活ルールでも就活が早期化していることは、報道されている通り。結局、どのようなスケジュールで動いていくべきかわからない学生の皆様も多いのではないでしょうか。 本記事では、2020年卒版最新の就活スケジュールと、就活のための準備方法をまとめてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

2020年卒の就職活動スケジュールはどうなる?

2020年卒の就職活動スケジュールと関連する活動についてご紹介します。

◯就職活動スケジュール「3つの期」
就職活動のスケジュールは大きく3つに分けて考えるとよいでしょう。

1.準備期
2.情報収集期
3.エントリー・選考期

就職活動をうまく進めていくには、「3つの期」を意識して行動・準備をすることが重要です。後ほど、「どの期に、どんな行動をすればよいのか」をご紹介します。それに先立って、まずは就職活動を構成する活動にはどんな要素があるかを見ていきましょう。

◯就職活動を構成する活動

就職活動を構成する活動としては、主に下記9つの項目があります。少ししんどそう、と思われるかもしれません。しかし、全ての活動にフルパワーを注ぐ、というのは現実的ではありません。これを押さえておくことの目的は、就職活動を進めていく中で自分の選択や判断に迷いが出た時、「自分はもう少しこんな活動をしたほうがよいかも」と考えられるよう、あたりをつけておくことです。

①自己分析
②業界・企業・職種研究
③インターンシップ応募・参加
④OB・OG訪問
⑤エントリーシート対策
⑥筆記試験対策
⑦面接対策
⑧エントリー
⑨説明会参加
⑩選考・面接参加

いずれも初めてのことばかりですので、なじみの薄い方もいらっしゃるでしょう。
それぞれの活動ごとに、いつ何をやるのが一般的なのか、ここでは概要をご紹介します。

1.準備期

・自己分析

就職活動を開始するにあたって、最初にしっかりやっておきたいのは「自己分析」です。そもそも自分が仕事をするなら、何が好き・嫌いなのか、そして何に適性がありそうなのか(自分がそう思えるのか)を知ることがとても重要になってきます。
それらを明確にするためには、様々な方法がありますが、「自分の経験に学ぶ」ということは、一つの方法です。過去を振り返ってみて、どのようなことを面白い・面白くない、得意・苦手と感じたのか、自分はどんな時に頑張れてどんな時にやる気をなくしてしまうのか…などなど、まずは整理してみることが必要です。

いまや、新卒入社した会社で一生働き続ける、という方は多くありません。新卒で数年~十数年以上キャリアを積むと、その業界や職種について専門知識が身につき、その後のキャリアもその領域で、という可能性は低くありません。例えば以下の記事では、転職者のうち約4割が同業種で転職をしている、という結果が出ています。(https://news.mynavi.jp/article/20170322-a104/)
そうなると、一番初めにどんな業種・どんな職種で働くのか、というのは、キャリアを作っていくうえでもかなり重要だと言えます。ですので、新卒の時期に「自分はこれに適性がありそう」と思える仕事を見極めて、そこにアプローチしていく準備をできるよう自己分析をしていくことは、この就活の準備期において、とても重要です。

もちろん、まだ仕事をしていない中で見極めるということは非常に難しい作業であり、実際に仕事を始めると「合わなかった」ということは往々にしてあるものです。その意味で、正解はないものの、「ここまではしっかり分析した」と自分が納得のいくレベルまで自分を分析しておく、ということは重要ですね。

また、最初に時間をかけて自己分析をした結果を変えてはいけない、ということもありません。その後の人生で価値観がどんどん変わっていくように、就活を進める中で、自分に合いそう・合わなさそう、という選別眼もだんだんついていくものです。最初に個々の準備をしておくことはとても重要ですが、就活が進むにつれて随時、見直していきたいものです。

2.情報収集期

・業界・企業・職種研究
・インターンシップ応募・参加
・OB・OG訪問

情報収集期は、上記3つの行動が主になってくるでしょう。業界研究や企業研究で、業界と企業の概要を知れば自分に適性がありそうな業界・企業の目途をつけやすくなるでしょう。業界・企業兼研究では伸びている会社やそうでない会社、これから伸びていきそうなところなど、業界・会社としての成長性などを見る視点も重要です。成長している会社はその分だけ投資余力が生まれ、社員の活躍の幅=様々な経験を得る機会が多くなりやすいからです。自分への適性というより、キャリア形成の観点ですね。
また、インターンシップで就労体験やワークショップなどをすれば、さらに踏み込んで職種や業界、あるいはその企業の研究ができ、適性を判断しやすくなってくるでしょう。

OB・OG訪問は、興味のある業界・企業・職種について、自分と同じような経歴を持つ先輩がどのように働いているかをインタビューして知る手段です。本やネットに落ちている情報だけでなく、実際に働いている人が日々どんな仕事をしているのか、どんな面白さや難しさがあるのか、生々しい話を伺うことができます。この時期は、そうした業界・企業・職種研究を、本やネットなどの二次情報の収集、インターンシップやOB・OG訪問で進めていき、自己分析を土台に自分の適性の判断に役立ちそうな情報を、深めていく時期です。

3.エントリー・選考期

・エントリーシート対策
・筆記試験対策
・面接対策
・エントリー
・説明会参加
・選考・面接参加

2月ごろになると合同セミナーや個社の説明会などがどんどん増え、3月になると各就職ナビもOPEN、それに伴ってやること・動くことが一気に多くなる時期です。ここから内定~就職先の最終決定までは、就職活動の中で一番忙しい時期です。情報収集期までにやってきたことを元に、自分のつきたい仕事、いきたい企業で活躍していくための最初の関門となるため、プレッシャーがかかることも少なくないでしょう。

​就職活動の準備・情報収集はいつからはじまる?どんなスタンで臨む?

さて、ここからは少し話を戻して、「就職活動の準備」について深めていきましょう。
就職活動の準備は3年生(修士は1年生)の夏から翌年の春にかけての期間がメインになってくるでしょう。いわゆる採用情報(どの企業がどんな職種・どんな条件で人を募集するのか)は4年生(修士2年)3月に情報解禁となり、そこから各就職ナビがOPENしますので、それまでにあらかたの準備を終えておけると理想的ですね。エントリー・選考期に入ってしまうと、説明会や面接の予定がどんどん入ってきてしまい、そこから巻きかえしていこうと思うと、なかなかしんどくなってしまうことが多いです。

就職活動の準備・情報収集期には、様々な行動をとらなければなりませんし、情報収集結果を整理してみることも重要です。避けたいのは、一つ一つのステップを「しっかりやりすぎる」ことです。例えば、「自己分析をやろう!」というと、完璧な状態まで自己分析を進めてから業界・企業・職種研究を、と考える人も多いかもしれません。しかし、好き嫌いと得手不得手がある程度整理できたら、「動いてみる」ことが大切です。
準備・情報収集の心がけとしては、「動いてみながら自己分析をする」ことが大切です。それというのも、「自分の適性というのもの、やってみるまでわからないことが多い」からです。もちろん、事前にある程度の「あたり」をつけておくことは重要です。
つまり、「食わず嫌いはしない」ということですね。
就職活動中の食わず嫌いは、情報が不足している場合に陥ってしまうもの。自分が好きなこと興味のあることだけにとらわれず、「とりあえず動いてみて実際にどう感じるか」というスタンスでいくことも望むことも大切です。就職活動をされる皆さんは、就業体験がない人のほうがほとんどでしょう。その時の自分の経験のみに根差した自分の見方だけでは、自分の適性を完璧に判断しきれることはありません。スポーツや趣味で「やってみたら意外と面白かった」という体験がある方もいらっしゃるでしょう。就職活動も同じようなことが言えます。
最初から絞り込むと、後から「この会社にやはりエントリーしたい」となったとき、その選考が終了していることも多いため、動いて見て聞いて体験して、それを自分がどう感じたかで判断していくようにしてください。
何より、これだけ多くの企業について大手を振って情報集めができ、選考を受けることができるのは、この時期だけのある種の特権です。動いてみることで、最終的に自分が納得のいく就活ができると思います。

また、「働く仲間が自分に合うか」という視点で企業選びをすることも忘れないでください。
就活される方のほとんどは「どんな企業に行きたいか」と尋ねられると、「メーカーに行きたい」「金融系に興味がある」等、意外なほどに「業種」で答えることが非常に多いです。もちろん、その時点で自分が好きなこと・興味のあることは仕事の選びにとても重要ですが、「誰と働くか」という観点も実は同じように非常に大切なこと。会社はその構成員としての「人」によって色が変わるものです。自分の個性に合った働き方ができる仲間と働かなければ、本来発揮できるパフォーマンスが出せず、成果を出せなくなる場合もあります。例えば、
・押し出しが強い人が多いのか、和を重んじる人が多いのか
・感覚的にどんどん動くことを奨励される会社なのか、論理的に考えて動くことを重んじる会社なのか
などなど。
同じ業種で、業界で1,2を争う企業同士でも、「人の集団」というくくりでとらえた時に、全然違う特色を持っているケースも少なくありません。情報収集に際しては、そうした観点も持っておいて損はないでしょう。

インターンシップについて

インターンシップの意味を説明する前に、そもそもインターンシップとは何かをご説明します。インターンシップは大きくわけて2つの意味を持つ言葉です。ひとつは職場・職業の体験をする、もうひとつは実際に働いて経験を積むというもの。

就職活動中のインターン(夏季・秋季)は前者の意味が強く、長期インターンシップの場合は後者の意味を持つことが多いです。パターンとしては1day/3days/1week/1monthそれ以上の長期などがあり、長くなるにつれてその会社の雰囲気や実際の仕事に関連する仕事ができる傾向にあります。短期間・長期どちらでも問題ありませんが、多数の企業を見比べたいなら短期、業界が決まっていてこの働き方が合うか見たいなどの場合は長期がおすすめ。

就職活動中にインターンシップをする意味としては、選考と仕事を知るという2つの意味があります。企業側が選考の一部として設定していることもあれば、お互いを知る目的で実施していることもあるので、よく確認してみてください。

実際にインターンシップをしてみて良い・悪い点をそれぞれ挙げ、良い点は将来どんなことに活かせそうか、悪い点は我慢する価値があるかを検討しておきましょう。

​自己分析​

自己分析は自分が将来やりたいことを実現するため、あるいは適性のある仕事を見つけるために行います。適性のない仕事に就いてしまうと成果も出せず、苦しい思いをすることになりかねません。そうならないために自己分析の方法をご紹介します。

・自己分析の方法

自分がどういう性格で何が好き嫌いでどんなことが得意苦手なのかを知るため、過去の出来事を振り返ります。何をしているときが好き嫌いだったか、どんなことで褒められ叱られたのかなど、感情が動いたときを思い出す、親や友人に聞くことなどで分析が可能です。

特性を把握できれば、自分がどういう働き方や仕事に向いているのかを検討するときの材料にもなりますし、自己PRをする際説得力を増すエピソードとして使うこともできます。

​業界研究​

業界研究とはその名の通り、世の中にたくさんある業界を理解するために行うもの。就職活動では業界の特徴がわかれば、自分に適性があるか、興味が湧く仕事なのかということがわかり、志望する理由にもつながります。

・業界研究の方法
将来性・業界規模や特徴・仕事のやり方・募集職種などを研究していきます。業界地図など各社が出している本や就職サイトなどで研究しましょう。

自分が興味を持つ理由がどこにあるのか、他の業界ではなくなぜこの業界なのかなどが判明するため、志望動機として使うことができます。

企業研究​

企業研究は企業理解を深めるために行います。他を知らなければ、たくさんある業界のうち「なぜその企業でなければならないのか」が明確にできません。将来やりたいこと、得意で好きなことを実現できると思うには、情報が必要です。

・企業研究の方法
企業研究の方法としては業界内のポジションを把握し、それぞれの企業の特性を同じ軸でピックアップしていく方法がおすすめです。ホームページ内やSNSなどで企業の特徴や財務情報(IR)を把握しましょう。

業界内でのポジション・事業規模・柱となる事業の特徴・理念・社風・沿革・代表の経歴などあらゆる情報を網羅すれば、他社と比べて優れているポイントが明確になります。それが明確になれば、志望企業を選ぶ、志望動機を伝える際にも活用可能です。

企業説明会​

企業説明会とは企業が学生に対して、「自社を知ってもらうために行うプレゼンテーション」のようなもの。会場を借りて行うか自社の会議室で行うかは規模と目的によりますが、多くの学生を集める会となっています。

・企業説明会はいつから開始?

企業説明会は情報解禁の3月から開始となります。どのくらい行くべきかという点に関しては「興味のあるところはできるだけ参加」しておくのがおすすめ。なぜなら選考の必須項目に入っていることも多いためです。

業界・企業研究の一環にもなりますし、学生に理解しやすいようにコンテンツを工夫してくれていますので、活用しない手はありません。社員が登壇することも多いため、会社の雰囲気を肌で感じることもできます。

エントリーシート・面接・筆記試験

エントリーシートとは、主に一次の書類選考に使われる書類で、各企業で見たいポイントが異なるため、形式はさまざまです。書いてある文章だけで「自社に合っているか」を判断するため、自己分析と業界・企業・職種研究など積み重ねたものを凝縮する必要があります。

・エントリーシートの書き方

エントリーシートの書き方で重要なのは下記PREP法で書くこと。PREP法とは下記の頭文字を取ったプレゼンテーション法のひとつです。

1.結論  Point
2.理由  Reason
3.具体例 Example
4.結論  Point

結論を述べた後に理由、そして具体例を伝えた後にもう一度結論を伝えると、相手が理解しやすいだけでなく、説得力が増すという効果もあります。エントリーシートは一行目で惹きつけないと、その後の文章を見てもらえない可能性があるため注意しましょう。

・筆記試験面接とは

筆記試験は企業によって内容が異なりますが、業界ごとに特徴を持っているため、事前に調べてしっかり対策を行っておくことが重要です。説明会と同時に行うことも多いため、情報解禁前に済ませておきましょう。

面接は、企業・学生がともに自社自分に合うかどうかを判断する場所です。とはいっても企業から合否を出されるため、合格を勝ち取れるようにしっかり対策を行いましょう。

「業界・企業・職種の中でなぜ◯◯を選んだのか」
「将来の展望と応募職種はどう関係するか」
志望動機、自分の強み弱み、自己PR以外に上記にも答えられるようにしてください。

​まとめ

2020年卒版の就職活動スケジュールと、必要な準備を網羅してご紹介しました。就職活動はスケジュールを認識して時期に合った行動ができるかが合否結果にも大きく関わってきます。この記事を参考に余裕を持って準備を進め、納得のいく就活ができるよう、頑張ってください。